ダーツを投げるときは、投げる手と同じ側の足を前にしてスローラインの後ろに立ち、力を抜いて持ち、ねらう場所、目、ダーツを一直線にして、肘を中心に前腕だけを動かして離し、腕をねらった方向へ伸ばします。DARTSLIVE の初心者向け解説は、この動作を「セットアップ」「テイクバック」「リリース」「フォロースルー」の4つに分けています。正しい投げ方は1つではありません。熟練者の研究では、最も正確な2人がまったく違うやり方をしていました。大事なのは、毎回同じ投げ方を繰り返せることでした。
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1. 立ち方(スタンス) | 投げる手と同じ側の足を前に、スローラインを越えない |
| 2. 持ち方(グリップ) | 指先でバレルを持つ。コントロールできる強さで、離せる軽さで |
| 3. セットアップ | ねらう場所、目、ダーツを一直線に |
| 4. テイクバック | 肘を中心に、前腕でダーツを引き寄せる |
| 5. リリース | 押し出したり手首で弾いたりせず、指を同時に離す |
| 6. フォロースルー | 離したあとも腕をねらった方向へ伸ばす |
この表は出発点で、規則ではありません。規則が決めているのは、手で1本ずつ投げること、同時に複数本を投げないこと、スローラインより前に出ないことです(JSFD 競技規則 2-4)。
投げる前に:ボードとライン
練習が試合につながるよう、正しい寸法で設置しましょう。
- ボードの高さ: 床からブルの中心まで173 cm(JSFD 2-3)。ソフトダーツも同じです。
- スローライン: ハードダーツはボードの表面の真下から237 cm(JSFD 2-3)、ソフトダーツは244 cm。
- 足の位置: スローラインより前に出て投げてはいけません。ラインの延長線上から投げるのはかまいません(JSFD 2-4)。DARTSLIVE も、スローラインから少しでも足が出ると NG だとしています。
測り方はダーツボードの高さと距離へ。
投げ方:順番に
- 立ち方(スタンス)。 DARTSLIVE は、野球やボウリングと違い、投げる手と同じ側の足を前に出すとしています。右投げなら右足、左投げなら左足です。初心者向けの立ち方として、スローラインに対して前足を45度くらい開き、前足全体に体重をかけ、後ろ足はつま先で立ち、前足と後ろ足に9対1くらいで重心をかける形を紹介しています。
- 持ち方(グリップ)。 DARTSLIVE がいちばんスタンダードとしているのは、親指と人差し指でダーツを挟み、中指を添える持ち方です。まっすぐ飛ばすには、ダーツの重心を持つことが大事だとしています。強く握ると離すときにぎこちなくなり、ゆるすぎるとダーツがぶれます。何本の指が正しい、という決まりはありません。
- セットアップ。 顔はボードの正面に向け、両目でしっかりねらい、「狙う場所」「目」「ダーツ」を一直線にします(DARTSLIVE)。エリア全体ではなく、入れたい一点を見ます。
- テイクバック。 前腕でダーツを顔のほうへ引き寄せます。DARTSLIVE は、肘を中心に腕がおうぎ形を描くように、手のひらが自然に上を向くと手首に力が入らない、としています。上腕と肩はできるだけ動かしません。
- リリース。 前に振りながらダーツを離します。DARTSLIVE は、肘を動かさず、紙飛行機を飛ばすように投げ、指を同時に離すこと、指離れが遅れると不安定な飛び方になることを挙げています。ボードに押し出したり、手首で弾いたりしないようにします。
- フォロースルー。 離したあとも、ねらった場所に手を伸ばすイメージで腕を伸ばし、ダーツが刺さるまでその形を保ちます。
DARTSLIVE は、投げるときに力はまったく必要なく、ダーツはまっすぐではなく山なりに飛ぶものだとも書いています。
熟練者の研究でわかったこと
大阪大学の研究者たちが、熟練者8人と初心者8人に60本ずつブルをねらって投げてもらい、7台の高速カメラで撮影しました(Nasu、Matsuo、Kadota、PLoS ONE、2014年)。熟練者は初心者より、離すタイミングのずれが小さくなっていました。ただ、最も正確な2人の熟練者はやり方が違いました。1人は離すタイミングのずれが初心者と変わらないのに、手の軌道でそのずれを打ち消していました。もう1人は、ほかの3人の熟練者と同じように、タイミングのずれを小さくしていて、その差は1ミリ秒ほどまで小さいこともありました。
著者たちは、ダーツを投げる動きは速すぎて、体の感覚をもとにした修正は間に合わないとも書いています。投げている途中で直すことはできません。だからこそ、特定の持ち方や立ち方より、同じ動きの繰り返しが大事なのです。全部で16人の研究なので、これは熟練者たちがしていたことを示すもので、すべての人がそうすべきだという結論ではありません。
もっと正確に投げるコツ
- 変えるのは1つずつ。 立ち方と持ち方を一度に変えると、どちらが効いたのかわかりません。
- 1回の練習では1つの的をねらう。 ねらいが同じでなければ、まとまりの意味がありません。
- 1本ではなく、まとまりを見る。 的からずれた場所にまとまるなら、ねらいの問題。大きく散らばるなら、投げる動きそのものの問題です。
- 数字で測る。 変えたことが効いたかは、何十レグもの3ダーツ平均とアレンジ成功率でわかります。1回の当たりではわかりません。数字の比べ方はダーツ スタッツの目安へ。
ヒートマップで投げ方を確かめる
家のボードやハードダーツなら、Darts Counter で、点数が入ったダーツがどこに刺さったかを記録し、ヒートマップで見られます。メニューは英語表示です。
- 練習用のプレイヤーを作ります。 たとえば「T20練習」。ヒートマップはプレイヤーごとに残るので、試合と練習を分けられます。
- すべてのダーツを1つの的に投げます。 たとえば X01 で20のエリアに投げ、実際に刺さった場所を1本ずつ入力します。
- Statistics から X01 の Advanced statistics、Hits heatmap (All fields) を開きます。 Singles、Doubles、Triples で絞り込めます。
- 隣を読みます。 ボードでは20の左が5、右が1です。5が多ければ左に、1が多ければ右に外れています。20の中のトリプル、ダブル、シングルの割合で、ねらったリングにどれだけ入ったかがわかります。
ヒートマップでわからないこともあります。数えるのはナンバーとリングごとで、正確な位置ではないので、内側と外側のシングルは同じに見えます。ボードの外(0)は記録されません。Undo で直したダーツも、今のところヒートマップには最初の入力が残ります。わかるのは刺さった場所で、体の動きではないので、投げ方の動画分析の代わりにはなりません。
X01 の Advanced statistics(ヒートマップを含む)は、短い動画、買い切りの購入、Darts Counter Plus のいずれかで使えます。ソフトダーツのマシンとは連動しないので、マシンで投げたダーツは記録されません。全ゲームを無料でカウントできます。
出典
執筆:FLAME Apps(2015年から Darts Counter を開発)。2026年9月28日確認。
- DARTSLIVE はじめてのダーツ:ダーツの持ち方、ダーツの立ち方、ダーツの投げ方
- Nasu D, Matsuo T, Kadota K (2014): Two Types of Motor Strategy for Accurate Dart Throwing. PLoS ONE 9(2): e88536(英語、オープンアクセス)
- 一般社団法人 JSFD 競技規則(2025年3月改訂)2-3、2-4
- ダーツハイブ:知っていました!?ダーツの距離について(ソフトダーツ244 cm、ダーツ用品店の解説)
- Darts Counter のアプリのコード(X01 の Advanced statistics とヒートマップ)
